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2010年4月11日 (日)

マネとモダン・パリ展観て来ました。

今月6日に開館したばかりの三菱一号館美術館「マネとモダン・パリ」展を観にいってきました。マネを見たかったこともありましたが、やはり出来たばかりの新しい美術館に興味があったので。

マネが好きかどうかによって評価は分かれるかもしれませんが、きまま仙人としてはまずまずいい展覧会でした。三菱一号館は明治20年代に作られ、昭和40年代に解体されたものを復刻した、赤レンガ作りのレトロな建物だ。この展覧会は三菱一号館美術館開館記念展<Ⅰ>として企画されたものだ。

Manet

 

 

 

 

 

Mim01

 

 三菱一号館美術館外観

 

 

 

まず、美術館の話からしたい。きまま仙人は10時過ぎに美術館に着いたが、すでに列が出来ていた。10分ほど並んで中へ。係りの人の対応も丁寧でよかったが、まだ慣れていないのか何となくスムーズではなかった。まぁご愛嬌ということにしておこう。館内は三菱一号館を復元しているのだろうが、きまま仙人は三菱一号館には思い入れがないので、美術館としては使いにくい部屋割りだなぁというのが正直な印象だ。人が少なければいいかもしれないが、今日くらい多いと、はっきり言って狭くて見にくい部屋がいくつかあった。特に解説のムービーを流していた部屋は、部屋の入口が大混雑な上に、音が曇っていて聞き取りにくい。要改善を求めたい。あと絵の並びと出品目録がまったく違うのはいただけない。一応番号で追えるようにはなっているが、気に入らない。もうひとつ、出品目録には、技法・材質を入れて欲しいと思う。今回エッチングや写真も多かっただけに、明記して欲しいと思う。中庭にはカフェもあり、お茶なども良さげだし、美術館とは別に資料室?(無料)もあり、こちらも丸の内近辺の開発の歴史がわかり、これも興味深かった。

さて展覧会の方だが、まずマネの絵をこれほどまとめて見たことは初めてだったので、それはそれで面白かった。やはり革新家と評されるだけあって、いろんな試みをしているなぁという感じだ。それだけに作品の特徴を簡単に説明しにくい画家だなぁと改めて感じた。正直あまり面白くないというか、好きになれない絵もあった。これはある意味想定の範囲内。

逆にマネは表情がいまひとつ好きになれない絵が多いというイメージがあったが、結構いい表情のものもあるなぁという感じ。あと作品を作るのに、小さなあるいは部分的な習作をいろいろ書いているのは面白かった。あの有名な物議をかもしたオランピアは来ていないが、その習作(エッチングなど)は数点あったし、他にも「ローラ・ド・ヴァランス」なども作品と習作と両方展示されていた。大きさも手法も違う点が面白い。

一方マネを知るという点では興味深かったが、これはという絵は正直少なかった。中では、ポスターにもなっている「すみれの花束をつけたベルト・モリゾ」はダントツでよかった。モリゾをモデルとする絵は5点、ひとつを除いてお決まりの黒い衣装。特に「すみれの、、」は帽子、服とも黒の感じがすごくよく、表情を生かしている感じがする。実物(写真)より垂れ目に描かれているが、これが魅力的。これだけでも見に行く価値はあるかな。

あとは「フォリー=ベルジェールのバーの習作」(習作の方が女の子はいいかも?)、「エミール・ゾラ」、「秋(メリー・ローランの肖像」などが印象に残る。ちょっと変わったところでは、「赤いスカートにブーツを履いた足」も構図、デザイン的に面白かった。また「死せる闘牛士」、「自殺」など死者を題材に描いているものは、こういう題材のものも描いているのかという点では意外だった。

天気がよかったこともあるが、春の休日、新しい美術館はなかなか楽しい一日だった。

Mim02

 

 美術館入口

 

 

 

Mim03  

 中庭にはカフェ

 

 

 

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