榛名湖を囲む外輪山一周、榛名山(4月3日山行記録(2))
相馬山を下り始めると、3人組の年配のパーティら数組の登山者とすれ違ったが、結局この日一日、登山者とすれ違ったのは相馬山周辺だけだった。ヤセオネ峠までは結構残雪があり、危険なところではないので楽しくもあったが、歩きにくいところも。
ヤセオネ峠から、榛名湖畔の榛名富士登山口までは、車道(歩道)を歩く。この道路は本当に真っ直ぐで、しかも軽いくだりなので、走りたい気分になる。が、今日はトレラン装備ではないので自重。またこの道路は「榛名湖メロディライン」というユニークな道になっている。道路に細い溝が切ってあり、車が(時速50キロ以下で)走ると、タイヤのと道路の摩擦音で音楽が鳴るというものだ。実際、静かな湖畔の~~~♪と音楽が鳴るのは楽しい。
静かな湖畔の~~~♪ メロディラインは楽しい!
榛名湖やロープウェイ乗り場付近は、さすがに観光客もそこそこいたが、仙人は避けるように登山口へ。11時01分、榛名湖のシンボル、榛名富士に登り始める。ロープウェイがあるせいか、歩いて登っている人は見かけない。足場がくずれていたり、木が倒れていたり、張り出していたり。あまり整備されていない感じだったが、通行に支障はない。木々の間から榛名湖は見えるが、展望も今ひとつ。さすがに疲れもあり、ただひたすら黙々と登る。標高差300m弱を登り返し、11時41分、山頂にある富士山神社に到着。多くはないものの観光の人達がアルコールの匂いさせながら歩いている。かなり興ざめ。少しだけ展望を楽しみ、早々に下山に移る。少しどんよりしてきた中、赤城山や武尊山が確認できた。
榛名富士山頂
一番上が富士山神社
榛名富士からの元湯方面への下山路は、まだ昼だというのに何となく薄暗く、寒かった。結構残雪も残り、下りだけに少し慎重に降りた。今回のコース中、最も歩きづらかったのは榛名富士の下りかもしれない。しかし一気に下るので、30分もかからず元湯にでる。結局榛名富士に関しては、ほとんど走れそうなところは無かった。地図どおりに行くと、烏帽子の登山口もすぐにわかった。榛名富士の山頂でゆっくりしなかったので、空腹感を覚え、登山口で食糧補給。正直烏帽子、鬢櫛をパスしようかとも考えたが、時間的には余裕が出てきたし、ここまでくると7座登頂は止めたくなかった。
登山口の鳥居、奥が烏帽子ヶ岳
12時18分、烏帽子ヶ岳に向けて出発。意図的にゆっくり目で一歩一歩進んだ。いい斜度があるので、それでも確実に高度が上がっていく。烏帽子、鬢櫛は特徴が薄いというか、変化が少ない。楽しむだけなら掃部ヶ岳から相馬山、ヤセオネ峠だけで十分かも。稜線にでると、まずは烏帽子を往復。途中赤い鳥居があり、加護丸稲荷ということで、2匹のキツネが狛犬のように迎えてくれた。ここから山頂はもう少しなのだが、急登でかなりきつい。我慢の登りだった。山頂は少しなだらかになった笹で覆われたピーク。標識がある。さらに少し行ったところから湖も望めるが、木々がありそれほどの展望でもない。ちょっと楽しみが薄い。
分岐まで引き返し、いよいよ最後の鬢櫛山に向かう。30分という標識があり、ヨシッ!という元気が出てくる。しばらくはなだらかに進み、さらに分岐を越えると、最後の登りとなる。ここもそれなりの勾配ではあるが、最後ということもあり、一気に上がる。13時31分、鬢櫛山山頂到着。木々の間から烏帽子、相馬、榛名富士と確認できる。あとは下るだけ、さすがに達成感があった。パンでエネルギー補給し、腰を下ろしてしばし休憩。
鬢櫛山からの展望
左から烏帽子、二ツ岳、相馬山
ここから西側舗装道へ下るルートは少しわかりにくい。まず標識はない。テープなどマーキングはあるが、今までのコースに比べると少ないうえに、笹などでルートがわかりにくいところが何ヶ所かある。危険な箇所はなかったが、不安な方は分岐まで戻って下山される方がいいかもしれない。特にはじめの方向(尾根)を間違えないことと、最後の舗装道にでる直前がわかりにくいかもしれない。ただそれくらいの緊張感はむしろ楽しい部分でもあった。
14時06分、舗装道に下山。10分強舗装道を下ると、朝見た登山口、榛名吾妻荘が。そして14時19分、無事スタートの駐車場に帰還! いや~ホント長かった。でも充実感満点のロングコースではある。
移動が面倒だったこともあり、そのまま隣の榛名吾妻荘5階の展望風呂(500円)で汗を流した。はじめはきまま仙人一人きり。青空も戻り、真正面に端正な榛名富士が望め、山の頂上よりも展望はずっといい。本当にいい気分だった。ちなみに露天はないが、サウナはある。
展望風呂からの榛名山、歩いた山々が見渡せる(携帯で撮影)
先にも書いたが、登山者と会ったのは相馬山周辺の数組のみ。若干時期が早いとはいえ、今日のような晴れた土曜日にこんなに静かな山歩きができるとは思わなかった。今年はじめての山行としては、なかなか満足した一日だった。
おしまい
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