« 宿命 | トップページ | 小雪(小雨?)降る中、再始動ジョグ »

2010年2月12日 (金)

インビクタス/負けざる者

「インビクタス/負けざる者」を観た。クリント・イーストウッド 監督作品ということと、実話だということ、予告を観て面白そうだと思ったので、見に行ってきた。

クリント・イーストウッド というと、きまま仙人の世代だとマカロニウェスタンとかダーティーハリーとか俳優としての印象の方が強いが、その後一時は市長をしたりしたのち、近年は監督としても一仕事をしている。本当に多才な人だ。クリント・イーストウッド監督作品としては、「硫黄島からの手紙」が印象に残る。

1995年の南アフリカでのラグビーWカップ。南アフリカが予想を覆して優勝したこと、日本がニュージーランド(オールブラッグス)に大敗したことなどは、よく覚えている。ロムーという名前は覚えていなかったが、ニュージーランドのすごい選手は印象に残っていた。が、その裏でこんな話があったとは。

正直決勝戦のシーンは結果がわかっていたにもかかわらず、ノーサイドの瞬間ほろっと。不覚にも泣いてしまった。特に何がどうだったとかいうのではないが、クリント・イーストウッド監督にはめられた様な感じだ。たしかにモーガン・フリーマン、マット・デイモンの演技もよかったと思う。

実際のところ、マンデラ大統領が南アの優勝にどれだけ貢献したのかはわからない。少々美化して描かれているのではないかと疑いたくなる部分もある。しかし多少割り引いて考えても、国を一つの方向に導き、まとめて行ったということは事実だろうし、黒人も含めた全国民の応援こそが、チームに力を与えたのは確かだろう。ゲーム後キャプテンが敵役的なインタビューアー(解説者)に6万xx人(試合会場の観客数、大半は白人)の応援が力になったかという質問(だったかな?)に、4300万人(全国民)の応援のおかげだと返すところが印象的だった。

試合は、実話だけに実際の得点経過を忠実に追っている。延長戦までもつれた接戦というのは緊迫感を高めていてよかったと思うのだが、残念なのは両チームともトライがなかったという、ラグビーとしては物足らないともいえる。勝負を決める得点がトライだったらもっと、、、とは思った。

この映画は、たしかに南アのラグビーWカップ優勝を描いているのだが、もちろんクリント・イーストウッドが表現したかったのはマンデラ大統領の生き方であり、考え方であり、南アフリカを変えた行動、リーダシップだ。キャプテンのピナールが大統領の考え方に共鳴し、チームを率いていくのも重要な要素だとは思う。人種問題のないといっていい日本に育ち、生活している我々、弾圧やひどい差別などを受けたことのない仙人にとっては、頭では理解できても実感できないこともある。が、まだアパルトヘイトが残る時代に、白人を許し、国を変えていこうとしたマンデラ大統領はすばらしい指導者だというしかない。

印象に残るシーンとして、アパルトヘイトの象徴であるラグビーチームの名前とユニホームを変える決議がされた時に、連絡を受けて急遽乗り込み、会場の説得をし、わずか12表差で否決させた場面がある。秘書はラグビーくらいで(黒人の反感を買う)リスクを犯す必要はないし、もっと優先すべき問題があると反対したのだが。大統領からすると、はじめから考えていた行動なのだろうが、その行動力、説得力、意思など見習う点は多い。

少々大げさに言うと、人の生き方を改めて考えさせられる映画だった。

|

« 宿命 | トップページ | 小雪(小雨?)降る中、再始動ジョグ »

コメント

新しくサイトを立ち上げた者なのですが、相互リンクしていただけましたらと思い、コメントさせていただきました。
http://art.link-z.net/rand/link/register
自動の仕組みになっているので、簡単に登録できます。ご迷惑でしたらすみません。OaM

投稿: 相互リンク依頼 | 2010年2月12日 (金) 12時15分


今日は映画館に出張してきましたぞ(笑)
後ろの席とはいえ、まさかあんな大胆に猥褻行為してくるとは。。。

http://54o3e-k.gb.tokorogadokk%6Fi.net/

せっかくだから3Dメガネかけてチチ揺れ見たけど、
やっぱりチチは飛び出さなかったです(爆)

投稿: 映画館にて | 2010年2月13日 (土) 12時46分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: インビクタス/負けざる者:

« 宿命 | トップページ | 小雪(小雨?)降る中、再始動ジョグ »