クロノグラフクロニクル
今月発売のChronos日本語版3月号の特集、いいですねぇ。「クロノグラフクロニクル」、久しぶりにきまま仙人のツボにドンピシャです。
ここ数年ETAのムーブメント供給中止問題やマーケットの要望から、各社新しいクロノグラフムーブメントを開発しています。それらを「省スペース」という切り口で整理、主要ムーブメントについて個別に解説してくれています。読み応えありました。
ちなみに今日のブログは、クロノグラフ好き以外の方には、わからない言葉がいっぱい出てきます。ごめんなさいm(_ _)m
記事の大半は広田雅将氏の文。広田氏とは2、3度イベントでお話させていただいたことがあるので、大量ページに、「お~がんばったなぁ~」って感じです。広田さ~ん、お疲れ様でした。図も多くてわかりやすかったです。
スイングピニオンや垂直クラッチ方式を省スペースと捉え、自動巻きクロノグラフについてはエルプリ(el-primero)やピゲのCal.1185など自動巻き機構も省スペース化が計られているとの説明。言われてみれば、驚くほどのことではないともいえるが、あまり仙人の意識していなかった切り口であったので面白かった。まだ買ってきてざっと読んだだけだが、なるほどとか、そうだったのかとか満載。もう少し確認しながらじっくり読み直したい。
バルジュー、ビーナス、ランデロンといったヴィンテージ物に使われているムーブについては、仙人もそれなりに知っているつもりだが、近年のムーブメントは特徴的な機構くらい知っているくらいで、このあたりは本当に勉強になった。エベル137とレマニア1350の共同開発の話やパネライのCal.P.2004のフルカバードなどパネライ哲学の話、セイコーのCal.8R28の三叉リセットハンマーなどなど面白い話が続く。
近年の多機種、多様なクロノムーブが、本当によくわかったし、改めてクロノの面白さ、奥深さを感じた内容でした。保存版としたい一冊です。いっぱい書きたいことがあるんですが、さすがに控えておきます。中身は読んでください。
しかし、スイングピニオンも垂直クラッチも文字盤側クロノ機構も、機構的にメリットがあるのはよくわかるのだが、機械として見ていて楽しいか?美しいか?とか考えると、やっぱり手巻きのキャリングアームが一番かも知れない。もちろん、きまま仙人の個人的な好みとして。このあたりは、腕時計にトゥールビヨンは不要だというようなきまま仙人の考え方(機能重視)からすると、やや矛盾でもあるのだが、、、
まぁ機械式クロノグラフ好きの方はぜひ読んでみてください。クロノスさん、広田さん、こういう特集をもっと続けて欲しいなぁ。期待してます。
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コメント
図多くなかったら、これ読めませんよね。。。仙人様、ご愛読に感謝いたします!!!
投稿: 広田雅将 | 2010年2月11日 (木) 22時20分
いや~、広田さんから直接コメントをもらえるとは。ありがとうございます。
最近はどちらかというとヴィンテージ系に興味が行っていて、現行品は勉強不足です。
今後もこういう企画期待してます。
ヴィンテージクロノの特集とかしないんですかねぇ。Valjoux、Venus以外も。
投稿: きまま仙人 | 2010年2月11日 (木) 23時54分