時計コレクション (47) Seiko Chronograph(Cal.6139[フジツボ])
ムーブメントは19回のセイコー自動巻クロノグラフパルスメーターと同じCal.6139。世界初の自動巻クロノグラフとして1969年に発売された機械だ。諏訪精工舎製、手巻き不可の自動巻。セイコー得意のマジックレバーによる両方向巻上。6振動/秒(21,600振動/時)、17石、ピラーホイール(コラムホイール)、垂直クラッチ式。61系クロのの系列については14回黒ウマの回を参照ください。
ムーブはCal.6139
何と言っても、この時計の面白さはデザインにある。フジツボとは言いえて妙の愛称だと思う。売れたのかどうかはよくわからないが、骨董市でもオークションでも比較的多く出回っていて、価格も手ごろなものが多い。正直インパクトのあるケースは、面白いとは思うが、きまま仙人はカッコいいとは思えない。70年代ならではのデザインという意味では興味深く、是非一本欲しいとは思っていた。
この厚み、形状がフジツボ
あとこの時計は文字盤、針、カレンダーの色など多くのバリエーションを見かける。おそらくはかなり他の時計のパーツを流用したもの、いわゆるガッチャが多いように思う。この時計も文字盤とタキメータ部分で劣化の程度が違うなど、ガッチャの可能性が高いと見ている。どれがオリジナルかもよくわからないし、身に着けて使う機会は少ないだろうと考え、外観が比較的きれいな値ごろのものを手に入れた。残念ながらローターにの腐食が目に付くなどムーブメントの状態はよくない。
「ウマ」やこの「フジツボ」、あるいはきまま仙人は所有していないが、「ラリーメーター」や「ビッグクロノ」など、この時代の時計は愛称を持つモデルが多い。シチズンでも「パンダ」や「カメレオン」などがある。愛称という点でも70年代の個性的なデザインがしのばれる。
裏蓋
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