時計コレクション (44) Seiko 5 Sports Speed-Timer(Cal.7017)
ケースや取説はないが、値段の入ったタグが残されている。裏蓋には緑色のシールも貼られたまま。ごくたまに動かすためにワインダにかけたりはするが、さすがにきまま仙人ももったいなくて実際には使用したことが無い。
値段は当時の定価が16,000円。もう手に入れたのはかなり前になるが、仙人の購入価格も実は16,000円にしてもらった。72年5月製だが、30年くらいの時を経ても、同じ値段(定価)で購入できた。国産クロノグラフのこの手の特徴の薄いモデルは、数が多いこともあるが本当に価値が上がらない。逆にお買い得ではある。もちろんショップでツノクロノなどの人気モデルであれば10万円はくだらないのだが。
裏には保護シール
モデル名の5 Sports、Speed-Timer についてや、5(ファイブの意味)については、過去に触れたので、そちらを参照してもらいたい。
渋めのブルーの文字盤にバーインデックス、オレンジ色のクロノグラフ針が唯一目立っている普通のデザインではある。ただドーム型風防や一体型のしっかりしたラグはなかなかいい感じ。派手さはないものの、落ち着いた安心感のあるこの時計を結構気に入っている。現在でも違和感なく十分使えるデザインだと思う。インナーベゼルにはパルスメータがプリントされている。ベースカウントが15回となっているが、これはあまり見かけないタイプだ。
ムーブメントはCal.7017。亀戸の第二精工舎で作られたクロノグラフで、Cal.7015の後継機となる。70系の系統に関してはNo.23でも紹介したので、こちらを参照ください。21石、6振動/秒(21,600振動/時)、日付曜日表示(日英)、フライバック機構付、カム式、自動巻(手巻き不可)。 70年代の国産の自動巻きクロノグラフの特徴である垂直クラッチ、永久秒針なしという仕様だ。積算計もないのでインダイヤルのないシンプルな三針がスッキリしているものの、1分以上の計測は長針の位置を覚えていなければならず、回転ベゼルでもないので実用性は薄い。
NOSだけあって37年も前に作られたとは思えない物だが、一本くらいこういう完全コレクション用の時計があってもいいでしょう?
Cal.7017
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