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2009年9月29日 (火)

スリリングな岩稜歩き、西穂奥穂縦走(9月19-21日山行記録(2)) 

9月19-21日の山行記録その2

上高地~西穂山荘~西穂独標~西穂山荘(泊)

まずは縦走スタートの西穂山荘まで。時間に余裕があったので、カラミで独標まで下見を兼ねて、、、

山行記録その1はこちら

Img_1902  

 西穂独標、うしろは笠ヶ岳

 

 

Img_1953s  

 夕日に照らされた西穂高岳

 

 

 

上高地からの上りはずっと樹林帯の中を行く。徐々に角度は急になり、一気に高度を上げる。途中、ムシカリやゴゼンタチバナは赤い実を付け、トリカブト、アザミ、アキノキリンソウなどが咲いていて、少し元気をもらう。今年は北岳でもそうだったが、今でも花が少し遅いように思う。展望が無いこともあり、ガンガン登り、ひと汗かいて登山口から2時間強、9時20分稜線の焼岳分岐に到着。何組か追い越して登ったが、静かな山歩きで悪くはなかった。お腹が空いてきたので、ここでおにぎりを食べて小休止。休んでいると途中で追い越した単独行の男性が追いついてきた。若い男性のペアも。4人でしばし談笑。ペアの2人は独標日帰り往復とのこと。単独行の男性は、きまま仙人と同じコースだった。話していると明日の縦走コースに少し不安げ(たしかに経験も体力も仙人よりも不安な感じだった。)な様子で、少々安易?に来ている感じは受けた。

分岐からは木々の間から焼岳や乗鞍岳が時々姿を見せるようになる。が、10分ほどで9時45分、あっけなく西穂山荘到着。西穂山荘はいきなり雰囲気がガラッと変わる。新穂高温泉側からロープウェイで上がると楽なので、既にかなり大勢の方がいた。ここに来る人の数で言えば、圧倒的にロープウェイ利用の人が多い。親子連れやいかにも山は初心者ですというようなグループも多い。少々違和感のある服装の方も。まいったなぁと思いつつ部屋を確保しようとしたら、宿泊の受付は13時からとのこと。3時間以上あるので、下見を兼ねてカラミで独標あたりまで行ってみることに。今回は重量を減らすために、アタックザックは持ってこなかった。ウェストバッグにサイフと350mlのペットボトル、パン1個、飴数個を入れて、カメラ(ケース)をベルトに通して出発。350mlの小さいペットボトルはウェストバッグに何とか入るのだ。少し邪道だが、雨具を持たずに出た。結果的には雨具を使うようなシチュエーションはなかったが、これはあまりほめられない。

Img_1876  

 西穂山荘

 

 

 

やはりカラミだと楽、身体が軽い。西穂山荘を少し登ったあたりから、展望の開けた尾根のコースとなる。笠ヶ岳からの稜線や振り返ると焼岳、乗鞍岳、霞沢岳が雲の上に頂上を出している。足元にはイワツメクサやシラタマノキなどが。写真をいっぱい撮りながらでも50分もかからずに独標到着。独標からは明日進むピラミッドピーク、西穂高岳、間ノ岳、ジャンダルム、奥穂高岳が見渡せる。期待と不安が、、、奥穂からは吊り尾根に続き前穂、明神岳と迫力ある稜線が雲に浮かぶ。到着してしばらくするとガスが出てきて展望が利かなくなったが、我慢強く待つと再びジャンダルムなども姿を現した。西から北には笠からの弓折、黒部五郎、双六という稜線が続き、南には焼岳、乗鞍のうしろに御嶽も望めた。もう少し先まで行ってみようかとも考えたが、疲労を残してもいけないので、今日は自重した。

Img_1900s  

 西穂独標、最後は少し急

 

 

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 独標からピラミッドピーク、
 西穂、?、間ノ岳、天狗岳、
 ジャンダルム、右トガリ=奥穂

 

 

小屋に戻って宿泊手続きを済ませたあと部屋で横になってくつろぐ。西穂山荘の場合、予約をしておいたほうがいいらしい(具体的にスペースなどに差があるのかどうかは未確認)。仙人らは予約していなかった人ばかり大部屋に16人。布団1枚に2人よりは少し広いくらいか。連休であることを考えると想定の範囲内だった。全員単独かペアの男性で、ひと組を除くと、残り全員(14人)縦走を目指す登山者だった。翌朝の出発時間で話が盛り上がる。仙人のとなりの兵庫から来たという若者N君など、早い人は何と3時半には出たいとのこと。このN君とはこの後もずっと親しくさせてもらった。仙人も少し早めに出ることにし、3時半起床と決めた。

それにしても縦走の人は、意外なほど多そうだった。今年は夏の天気が悪かったため、集中していることもあるようだ。(仙人もそのパターン) しかし、先日も死亡、救助へリの墜落という事故があったばかりなので、正直技術体力が伴っているのか?という疑問は持った。ヘルメットを持っている人は14人のうち半分もいない(仙人も)。年齢も50代60代も結構多い。ただ安全に対する意識はみなさんお持ちのようだった。 夕食後丸山付近までサンダル履きのまま登り、夕日が沈むのを眺めた。雲海の上に浮かぶ笠ヶ岳の左側に夕日が沈んでいく。西穂辺りが残照でオレンジに照らされ、乗鞍の左側にはユニークな形の雲がオレンジに輝き、非常に美しい夕日だった。

Img_1967s  

 笠ヶ岳と夕日

 

 

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 乗鞍と珍しい雲

 

 

 

夜はなかなか寝付かれなかった。明日のコースに緊張したわけでもないと思うが。(隣の酔っ払いの親父もやや迷惑だったし、暑かったし。) それでも日付が変わる頃には眠りにつき、それから朝までは曝睡!

いよいよ明日は西穂奥穂の縦走。 続く。。。

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コメント

布団1枚に2人ですか・・・
私は小屋に泊ったのは数度で、しかももう20年以上泊ったことがないのでよくわかりませんが、でも荷物が軽くできるのは良いですよね。
今回山に登って、トシから来る体力の衰えから小屋泊も考えてしまうようになりました・・・
続きを楽しみにしています!

投稿: ビモータ | 2009年9月30日 (水) 00時06分

西穂山荘がずいぶん立派になってますね。

投稿: マルタケ | 2009年9月30日 (水) 08時32分

西穂山荘は初めてだったんですが、洗面所の水が飲料可だったり、すごく快適でしたよ。混んでいたといっても穂高岳山荘よりはましだったですし。
1人でも予約をされていた方がおられたのですが、予約しておいたらどういうメリットがあったのかは知りたいところです。

投稿: きまま仙人 | 2009年9月30日 (水) 23時15分

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