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2009年9月 9日 (水)

時計コレクション (36) 郭公時計

今回紹介するのは、正確にはきまま仙人の所有物ではない。実家にある掛け時計を紹介したい。この時計は祖父が購入したものと思われ、父が子供の頃には既にあったと聞いたことがある。仙人が小学生になるかならないかくらいの時には、まだ動いていた記憶があるのだが、いつから動かなくなったのか? ずっと止まってしまったままだった。2003年か04年の正月、実家から車で持ち帰り、知り合いの時計屋にお願いしてなおしてもらった。

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 今は動かしていないが実家に架かっている。

 

 

 

直ったと言っても、祖父が素人ながらに手を入れた形跡があることや、歯車などは36_kakkou_02作り直 さなければ精度が出ないということで、動くように、時打ち(郭公(カッコウ)が鳴く)するようにはなったが、実用的な精度まではでていない。(かなり遅れ気味) それでも動くようになったことは家族には大きく、祖母や叔母は本当に喜んでくれた。

家族や修理してくれた人の話をあわせると、この時計はおそらく1930年頃にドイツで作られたものと思われる。メーカー等の詳細ははっきりわからないが、郭公時計が発明され、さかんに作られていたシュバルツ・ヴァルト(黒い森)地方の物ではないかということだった。ざっと80年くらい前の時計ということになる。

修理するまでは鳩時計だと思っていたのだが、鳥は郭公らしい。(郭公は「閑古鳥」と書き、日本では縁起が悪いと避けられたらしい。) 正時に時間の数、各時30分に1回郭公がポッポと鳴くと同時にボーンボーンという時打ちの鐘もなる。郭公が扉から飛び出てきて、羽ばたきして頭を振りながら鳴くのが何ともいえない味がある。鳴き声も鐘の音も懐かしい心休まる音だ。鳴き声のはふいごのような蛇腹機構があり、笛を鳴らしている。

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 カッコウが羽ばたき首振りして鳴く

 

 

 

動力は錘(重力)であり、ひとつは時計用、もうひとつは時打ち用となっている。よく見かける縦長の松ぼっくり?型だ。修理では機械部分を動くように調整してもらっただけでなく、ふいご部分の紙?の張替え、折れてしまっていた針を交換してもらった。針は適当なものが見つからず、白いプラスチック版で作成してもらったのだが、あまりにきれいで真っ白なので、少々浮いて見える。仙人としては精度がでなくても、動いて郭公が鳴いただけで十分だった。

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 上部には鳥

 

 

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 下部には狐

 

 

時計本体は木製で、部分的にはかなり痛んでいる。それでもなかなか立派な装飾がされている。全体が実をつけた葡萄の木で覆われていて、上部に鳥、下部に狐(ひょっとして狼?)のレリーフになっている。イソップ童話の「すっぱい葡萄」がモチーフと思われる?(だとすると上部の鳥は?) 残念ながら正確には何の場面なのかはわかっていない。詳しい方がおられたら、ぜひ教えていただきたい。

36_kakkou_03  

 文字盤、本体の装飾も悪くない。

 

 

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