暴風!の北岳(7月18~20日山行記録(2))
8時44分、白根御池小屋を出発。草すべりの約500mの登りはたしかに急登だが、比較的歩きやすく確実に高度を上げてくれる。雨は小雨でさほど気にはならない。振り返ると御池と鳳凰山!が見えるはずなのだが、ガスでまったく見えない。御池すら100mも登らないうちに見えなくなった。期待していた花も前回の5年前より明らかに少ない。ミヤマキンポウゲやシナノキンバイ、ハクサンチドリ、タカネグンナイフウロなどがぱらぱら咲いている。ナナカマドの木も白い花をつけていた。
ナナカマドの白い花
下ってくる人が、いろいろと声を掛けてくれる。上の方は花がきれいですよとか、稜線は風が強いですよとか、苦しい登りで声を掛けてもらうのはうれしい。プロトレックで標高を確認しながらもくもくと登る。汗はびっしょりかいたが快調に10時07分右俣ルートに合流。かなり早い。このあたりから小太郎山分岐の稜線までは、シナノキンバイのお花畑がすばらしい。ガスがかかった中、黄色い大きな花が一面に咲いているのは壮観。幻想的な感じもいい。その他コイワカガミや、ハクサンイチゲ、などなどがぱらぱら。少し登ると、10時25分、小太郎山へのルートの分岐、稜線に出た。
草すべり上部のお花畑
キバナコマノツメ?
本来ならここから展望の3000m級稜線歩き!なのだが、残念ながら周りは真っ白。風がかなり強い。木の陰で休憩を取り、おにぎりでエネルギー補給して早々に出発。ここからは風が本当に強くて、景色はもちろん見えないが、花を楽しむ余裕すらなかった。11時11分肩の小屋通過。ここまで来ても北岳はまったく見えない。時間はあったので、予定通り北岳山荘まで行くことにした。少しでも楽に寝たいために。結果的に、この天候のためにかなりの人が肩の小屋で泊まったようだ。どのくらいだったかは知らないが、午後はチェックインの登山者がかなりの列を作っていたらしい。その列を見て、がんばって北岳山荘まで歩いてきた人もいた。
肩の小屋からひと踏ん張り。11時50分、3193m日本で2番目に高い北岳山頂到着。幸いにも山頂は少し風が弱かった。山頂でも御池小屋と同じように、前回と変わったものがある。標高が変わったのだ。三角点の位置よりも1mほど高い岩が確認され、2004年か05年だったと思うが、標高が3192.4mから3193mに改められた。頂上の標識には標高の部分が新しく修正されている。立っていても風で寒いくらいなので、早々に出発。何と前回よりもさらに早い、12時55分北岳山荘到着。
左:2004年
右:今年
北岳山荘はネットには予約希望としてあったので、電話で連絡をしておいたが、3連休ということもあるのか、連絡ありのチェックすらされなかった。とりあえず雨具やシャツを干して、着替えて自炊室へ。場所は同じところなのだが、以前はベンチのような椅子だった気がするが、座るところには畳がいれてあり、あぐらをかいて座れるような感じで、今日のような天候だと暖かくていい。途中あまり食べられなかったので、ラーメン、パン、キウイ、チーズなど山では遅めの昼食。持ってきたワインを一杯。やっと落ち着けた。
小屋では団体キャンセル?の電話が入るなど、想定していた人数が来ないので、2度も部屋を変えられた。一度目は自炊室にいる間に連絡があったようで、少々戸惑い。新しい部屋に行ってみると、一緒に変わった人たちが既得権を主張するかのようにスペースをとっていた。少々むっとしたが、小屋の人の指示通りに場所を空けてもらいごろごろ。先にいたひと達も、話すといい人たちだった。2度目に移ったところは素泊まり部屋。昔の素泊まり部屋は板の間だったように記憶しているが、筵のようなものは敷かれ、窓がない以外はまったく問題なし。下がストーブのたかれている部屋なので、ぽかぽかしている。結局かなり広い部屋に素泊まりのパーティ4名くらいと、かなり遅く到着した2人組みだけで、一人に布団一組どころか、周りは布団だけで大の字で寝ることができた。めちゃくちゃラッキー。肩の小屋で泊まった人達と比べると雲泥の差だろう。
夕食は煮魚(鰤?)、肉じゃがなど。山小屋の食事としては普通なのだが、ちょっとぱさぱさで、昼食が遅かったこともあり、今ひとつだったかな。TVの明日の天気予報は一時晴れ間も!明日の天気を期待しつつ就寝z z z
続く。。。。
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