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2009年7月22日 (水)

時計コレクション (30) Roger Dubuis Sympathie Chronograph(RD56)

この時計コレクションも今回で30回目。我ながらよく続いているなぁ。。。今回は30回記念として、きまま仙人のコレクションの中でも別格、エース級の1本を紹介しよう。ロジェ・デュブイ シンパシークロノグラフ(Roger Dubuis Sympathie Chronograph)、はっきり言って、仙人のコレクションの中ではダントツで高価な時計だ。が、たしかにいい。

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今でこそロジェ・デュブイというとイージーダイバーやエクスカリバー、トゥーマッチなど大きくて存在感のあるモデルが中心ですが、創業当時は少し路線が違っていました。きまま仙人もそうですが、「オールドロジェ」なんて呼んで、現行モデルよりも創業当時のモデルの方が好きなファンも多数います。ロジェ・デュブイ創業は1995年8月、経営者・デザイナーのカルロス・ディアス氏と時計職人ロジェ・デュブイ氏によって設立された。翌96年このシンパシーとラウンドケースのオマージュを発表。

当時、今とは違う明確な路線・方向性がありました。それは、
 -各モデル28本限定:ケース形状、素材、文字盤、針など各モデル少しずつ異なり、まったく同じものは28本しか作らないのです。シリアル番号も「xx/28」とケースに刻印されています。28本というのは、希少性、あるいは人のしていないものをもちたい、というユーザー心をくすぶり、かつ1本限りの特注ではないという見事な数字だと思います。1モデル28本だけのため。ロジェのカタログには特定のモデルについての仕様などは一切書かれていませんでした。(カタログのモデルの在庫がある保証がないためとか) このためイメージ先行のカタログになっており、斬新ではありました。
 -パテックを意識した高級ブランドイメージの生成:素材は基本ゴールド、プラチナ、パラジウムなどの希少金属のみ。ジュネーブシール、ブザンソン天文台クロノメーター認定、寄木の高級木箱などなど。
 -ジュネーブシール:ジュネーブ市(州?)によって認定される品質基準で、ジュネーブで作られることと、研磨などの工芸的要素、ムーブメントの美しさ(審美性)の規定。(このあたりのサイトが参考) パテック・フィリップ、ショパール、ヴァシュロン・コンスタンタンなどのメゾンが取得。
 -ブザンソン天文台クロノメーター認定:ジュネーブシールに認定されたムーブは、自動的にC.O.S.C.クロノメータと認定されるのですが、ロジェはさらに精度面でもブザンソン天文台のお墨付きを取っています。実質的にジュネーブシールには精度に関する規定がないためと思われます。
 -個性的な意匠:おそらく50年代あたりのパテックを意識したような美しく、重厚な作りでありながら、現代のセンス・個性を鋭く取り入れています。シンパシーケース、ワンプッシュクロノ、日付や曜日のレトログラード表示、エナメル文字盤、パラジウムケースなど個性的なデザインや先進技術を取り入れています。

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 寄木の箱

 

この戦略は見事に当たり、ロジェ・デュブイは一気にトップメゾンになって行きます。このあたりはロジェ・デュブイ氏の技術にカルロス・ディアスのデザインと経営力がすばらしかったと思います。ただ、、、、売れてからの、ロジェ・デュブイ氏が去ってからの、今やリシュモングループとなったロジェ・デュブイはどうなのでしょうか? こういう時計はもちろん有りとは思いますが、きまま仙人の興味の対象からは少し遠くなってしまったような。。。。(リシュモンがダメとか嫌いとかは一切ないので誤解なきよう。。。)

ジュネーブシールについては取得の大半がパテック。しかも今年のバーゼルでパテックはさらに上とされる独自のパテックシールという基準を設けるということを発表。今後はジュネーブシールに代わってパテックシールが刻印されます。つまり市場がどう評価するかはわからないが、ジュネーブシールの希少性は、今後上がっていくと予想されるのです。

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 ジュネーブシールの刻印

 

 

ん~まだロジェのことだけで、この時計のことを何も書いていない! まだまだ書きたいこともあるので、初めてですが次回に続く。。。とさせてください。

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