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2009年5月15日 (金)

向日葵の咲かない夏

道尾秀介氏の「向日葵の咲かない夏」を読んだ。本屋さんで手書きの推薦文に引かれて手に取った。

たしかに面白かった。意外性のある設定、終盤の展開のスピード感、意外性のある結末。ある意味一気に読んだ。しかし、好き嫌いのはっきり分かれる小説だと思う。私、きまま仙人はスッキリしない気持ち悪さがあり、正直個人的には好きになれない。

Himawari  

 

 

 

 

道尾氏の作品は初めてだ。一作品で評価するのは難しいが、今のところ他の作品を読むつもりはない。ストーリーを明かさずに説明するのは難しいが、少しだけ書いてみたい。

まずこの物語では、殺されたS君があるものに生まれ変わって、主人公であるミチオの前に登場します。そしてS君はミチオに犯人探しを依頼する。この設定そのものも、かなり飛躍した設定ではありますが、ここはまず受け入れましょう。そして、その他のいろいろな設定、事実を読者に隠すための巧妙なトリックが張り巡らされています。この点はある意味見事ではありますが、いろんなところで違和感を感じるのは仙人だけでしょうか?

たとえば、S君は生まれ変わってきたのですから、S君は自己の死について真実を知っています。これは後半の種明かし部分と明らかに違和感を覚えます。嘘をついていたとするならば、仙人には嘘をつく理由が理解しがたいと思います。だとすると、S君はミチオの想像上の存在であった、ミチオが物語を作っていた張本人だと考えると、今度はトコお婆さんに関する麺の伯父さんの言動などが、違和感を覚えます。ミカ、スミダさんなどについても同様の部分が残ります。でもまぁこの点については、試みとして良しとしましょう。目をつぶります。

それ以上に、「スッキリしない気持ち悪さがあり」と書いたのは、この小説に出てくる問題が、どれも陰湿な暗さや憂鬱、気持ち悪さを持ったものであり、またほとんど解決には至っていない。希望がそこに書かれていないことです。問題とは、いじめ、子供への性的虐待、子供への精神的虐待、死を受け入れられない母親、問題から目を背ける父親、動物虐待(それも相当異常な)、、、なかでも岩村先生の問題は、ストーリーとしてもまったく放置されたまま。納得いかない。

そしてラストをどう考えるのか?きまま仙人はこんな終わり方は小説として好きになれない。いったい何なんだという感じ。

ん~いろいろ書きたいけど、さすがにネタばらしになるので。。。読んだ人と話をしたいです。

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