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2009年5月27日 (水)

時計コレクション (22) Nomos Sundial

コレクション(10)の Fossil Sundial 以来2つ目の日時計を紹介したい。ノモス(Nomos)というドイツの時計メーカーが作ったリング型の日時計だ。さすがにノモスが作っただけあり、加工精度もしっかりしていて、なかなか美しい。ネックレスか指輪として、アクセサリに使う想定らしいのだが、指輪には少し無理があるとは思う。

ノモスが「原点に戻って全ての機能を廃してできる究極のシンプルウォッチとは何か?」と探求を始めた事をきっかけに作られたらしい。素材はステンレスで、中央環を動かした時のなめらかさなどはさすがで、高級感もある。

この日時計は太陽の高度を見るタイプで、北を知る必要がない(コンパスがいらない)。

22_nomossundial_01  

 吊るして使う

 

  

 

コレクション(10)の Fossil Sundial でも書いたように日時計には大きく分けると2つのタイプがあります。
 ①影の位置を見るもの
 ②太陽の高度を見るもの(影の長さを見るもの)

です。フォッシルサンダイアルは水平型で①の影の位置を見るタイプでしたが、このノモスサンダイアルは②の太陽の高度を見るものになります。

②のタイプは、基本的に方位を合わせる必要がないので、コンパスが要らないというメリットがあります。一方、太陽高度は緯度と季節で異なりますので、この2つを合わせる必要があります。この時計の場合は、日本仕様(JAPANの表記)ということで、緯度は標準時の明石市に設定してあるようです。(固定) 季節をあわせるためには、中央環をスライドさせて、日付を合わせます。(目盛りは月の英語表記の頭文字) 使い方としては、まず今日の日付と合うように、中央環を調節し、垂直(鉛直)にまっすぐ位置させるために、紐で吊るします。この状態で環の穴からの光点が環の内側に当たるように向きを太陽に合わせます。あとは環内側の目盛りから時刻を読み取ります。当然、日時計ですから均時差(地球の公転軌道が楕円であることによる平均太陽時との差)、大気差(大気の屈折による見え方の差)は影響を受けます。今回もこの2つは無視しましょう。。。さらに標準時との経度差は影響を受けるので、東京であれば約20分引いてあげないといけません。

22_nomossundial_02  

 JAPANは日本(明石)仕様

 

 

22_nomossundial_03  

 穴を日付に合わす

 

 

22_nomossundial_04  

 

 1と2の間に光点が

 

 写真は1時半少し前くらいを指している。実際の測定値は東京なので、明石との経度差19分を引くと午後1時過ぎ。実際の時間とほぼ一致。でもFossil Sundialよりは使えるかもしれないが、それでも±30分は誤差を考えておいた方がいいだろう。あと、このタイプの難点は南中(12時)付近で光点が折り返すので、南中前か後かがわかりにくいことがあげられる。

フォッシルサンダイアルがどちらかというと遊び心や、ファッション的要素が強い製品なのに対して、ノモスサンダイアルは時を計る道具の原点の象徴としてのこだわりを感じる製品だ。言い換えるとフォッシルは使うことを想定せず遊び心を追及し、ノモスは使えることを意識して時計としての原点を表現している。もちろん遊び心も持っているが。。。いかにもドイツらしい一品だと思うのは仙人だけだろうか?

フォッシルサンダイアル同様、ノモスサンダイアルも隠れた人気商品で、ファンが多いのもうなずける時計になっている。ちなみに定価は15,750円(税込)で、なかなか立派なケースに入っている。できればもう少しいい紐もついているといいのだが。。。これは自分で付け変えろということのようだ。

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