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2009年3月18日 (水)

時計コレクション (13) Jaeger LeCoultre Atmos Elise (Cal.540)

今回はクロックを紹介したい。タイトルを「ウォッチコレクション」としなかったのは、こういう時計も紹介したかったからだ。(ネタが無くなってきたら時計以外も紹介するかも。。。)

ジャガー・ルクルトのアトモス・エリーゼ(Jaeger LeCoultre Atomos Elise)、温度差による空気の膨張・収縮によりゼンマイを巻き上げる。ある意味永久機関とさえいってもいいくらいの時計だ。スイスの国賓に記念品として贈られることもしばしば、たとえばJ.F.ケネディ、ニクソンやレーガンら大統領、チャップリンなどの著名人、オランダ王女やヨルダン国王などに贈られている。ジャガー・ルクルトを代表する時計のひとつだ。

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欲しい時計のひとつではあったが、クロックというのはどうしても優先度が上がらない。そんな折、ジャガー・ルクルトがリシュモングループに入ったとき(国内代理店が日本デスコからリシュモンに変わったとき)の日本デスコのファミリーセールで「キズ有り品」として破格の値段で購入することができた。デスコの取り扱いブランドでなくなることの処分価格だったのだろう。「キズ有り品」といっても教えてもらわないと、どこにキズがあるかわからないくらいの軽微なものだった。これは掘り出し物、本当にラッキーだった。

アトモスは15℃~30℃の間で、わずか1℃の温度変化があれば、2日間止まらずに動き続けるとのこと。たった1℃で! 理論的には理解できるが、実際にそれが実現されていることが不思議なくらいだ。下の写真を見てもらいたい。左のタンク内のカプセルが温度変化でアコーデオンのように膨張・収縮し、この動きで中央部のチェーンがゼンマイを巻き上げる。各歯車などのパーツは丁寧に研磨され、摩擦が少なく、少ないエネルギーでゆっくり動くので、油を注す必要がないとされています。油の劣化も、パーツの磨耗もほとんどないのです。これもまた信じがたいことです。きまま仙人所有のアトモスも、もうすぐ7年になりますが、ノントラブルで動き続けています。

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 左のタンクからでている鎖が
 ぜんまいを巻き上げる

 

 

13石。輪列も脱進機もいたってシンプル。30秒毎に振り子軸の上部についた爪がアンクルにつながる銀色のパーツを左右に振り、そのパーツにより、下側でアンクルも左右に動き、脱進が進む。

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 振り子の上部、30秒毎に
 アンクルにつながる部品を左右に振る

 

 

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 振り子銀色の部品により
 30秒毎にアンクルも左右に動く

 

 

全体に金メッキされた筐体は美しく、白のドーナツ状の文字盤に先端部に青焼きを入れた針がとってもシンプル。回転式の振り子は30秒に一回方向を変え、ゆっくりとゆったりと時を刻みます。2振動/分、120振動/時ということになり、1秒間に5~10振動する腕時計と比べると、優雅な落ち着いた感じがします。まさにゆったりゆーっくり永劫の時の流れを感じさせてくれる時計です。この振り子は髪の毛よりも細いワイヤー1本で吊るされており、しかも何年もねじられ続けても切れない。このあたりが派手ではないがルクルトの技術力の一端だろう。

アトモスの発明は1927年、翌年から開発をすすめ、1930年に製品化とされていますから、既に70年、来年には製品化80周年となります。特許だけであれば、既に切れているのではないかと思われるのですが、ジャガー・ルクルト以外から同様の機構の時計が発売されたという話は聞いたことがありません。作れないのか?作らないのか???

引越ししてもうすぐ1年。きまま仙人の自宅のリビングに気に入った掛け時計(できれば電波時計)があれば、すぐにも付けたいと思いつつ、なかなか見つかりません。週一でもゼンマイを巻くのはリビングの時計には面倒だし、、、このアトモスは、リビングのキュリオケースの中で、代わりに毎日の時間を表示してくれています。

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