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2008年11月29日 (土)

セザンヌ主義

今日(もう昨日、金曜)桜木町の客先で打ち合わせがあり、いいタイミングで5時半過ぎに終わったので、横浜美術館のセザンヌ主義を観てきた。金曜土曜は20時まで開いているのだ。仕事帰りに夕方から美術館に来るなど初めてだったが、思ってたより人も少なく、本当にゆっくり静かに芸術作品を堪能することができた。なかなかこういうタイミングは作れるものではないが、お勧めのパターンだ。

セザンヌは正直言ってそれほど好きな画家ではない。まじめすぎるというか、面白みが少ないし、色的な鮮やかさもない。はっきりいって少し難解だ。しかし、近代絵画におけるセザンヌの影響は大きいので、今回の展覧会は見ておかないと、とは思っていた。

まず見終わった感想は、来てよかった&予想通り?疲れた!っていう感じ。面白かったとか楽しかったというワードはあんまり出てこない。でも改めてセザンヌの意図やその後のキュービズムやフォービズム、多々の画家への影響がよくわかった。勉強になったなぁ。。っていうところか。また影響を受けたピカソやブラック、ベルナールやドニ、はたまた日本の安井曾太郎や佐伯祐三らの作品も多く、展示点数もかなり多かった。考えながら見る絵が多かったので、正直疲れた。

セザンヌの試みはいくつもあるので、なかなか難しい。仙人なりに思うのは、構図の美へのこだわり、と形状のとらえ方に幾何学的な単純化をいれたり、遠近法からの逸脱などによる新しい表現方法ではないだろうか?有名な塗り残しなどもそうだ。たとえば同じ1枚の絵の中に、微妙に違う角度からの視点で描かれた部分があったり、ある部分は写実的に描かれているのに、ある部分は単純化されていたりと、、、まさにピカソの絵などでよく見るキュービズムの原点がそこにはある。そういう意味では影響を受けた画家の絵を並べて展示することにより、わかりやすさは増していると思う。でもまだわからない、わかりにくいものも多かった。

改めてセザンヌの偉大さ?は分かった気がする。本当に久々に図録を買おうかとも迷ったが、どうせ1回見たら本棚の邪魔ものになるので、やっぱりやめておいた。なかなか解説も多く、いい図録に仕上がっていたのだが。あと、ミュージアムショップの絵葉書がいただけない。いいなぁと思った絵、会社の机に飾りたいと思った絵がことごとくなかった。版権が取れなかったのだろう。ちなみにもうかれこれ10数年、会社の机の上には葉書きを飾れる小さな額(今はひとつ、かつては2つ)があり、訪れた美術館のショップで買い求めた絵葉書を飾っている。以前はは毎月のように変えていたが、最近はそこまでは変えていない。まぁ記念なので水浴の絵葉書を一枚買い求めた。

芸術の秋に触れ、何となく心が豊かな気分になった仙人でーした。でもやっぱりセザンヌは自宅の部屋には飾らないなぁ。

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