白馬岳~唐松岳縦走記録(5)
8月3日(日)~5日(火)に行ってきた白馬岳~唐松岳縦走の記録パート5です。
天狗山荘~天狗の頭~不帰嶮~唐松岳~唐松山荘~八方池~第一ケルン=八方~八方BT=栂池高原
ホームページに詳細参考記録アップしました。
5日朝4時起床。自炊室で軽く朝食を取り、準備をして少し明るくなった4時45分出発。雨は降っていないものの、朝ということもあり、ややガスがかかっている。でも降っていないことに安堵し、緊張感を持って出発。天狗の大下りまでは多少のアップダウンはあるものの、快適な稜線歩きだ。ただ剣岳は見えてはいるものの、ガスの中で冴えない。早出したせいか、かなり後ろに一人登山者が見えたが、朝の静かな山旅だ。栂池から白馬へは人が多かったので、気持ちよく歩けた。花や風景の写真を撮りながらゆっくり進む。5時過ぎ、ちょうど天狗の頭のあたりで雲のなかから朝日が顔を出す。きれいだ、まぁご来光といってもいいだろう。天気回復に期待!
いよいよ天狗の大下りに入る。やや濡れていることもあるが、崩れやすいガレの急なくだ りで、標高差で400mくらいある。特に初めの部分は身体が急斜面になれていないせいか、すごく恐く感じた。慎重に下る。数ヶ所短くない鎖場があり、足場・鎖とも濡れているので、かなり気を使った。それでも驚くような個所はなく、確実に下って行く。どちらかというと登りのほうが得意な仙人だが、やはり下りは早い。6時12分、快調に最低コルに到着。しかし、ここから300m弱も登り返えすかと思うともったいない。
少し休憩をとり、両手が使えるようにストックをザックにくくりつけ、今回のメインともいえる不帰嶮に向かう。ある程度地図は頭に入れていたので想定の範囲内ではあったが、唐松 岳はわかるが、どこがⅠ峰でⅡ峰でというのが、初めてだとわかりにくい。信州側に深く切れ落ちた稜線のエッヂを進み、ひと登りすると、20分ほどでⅠ峰通過(手書き標識あり)。そこからはスリリングな鎖場・岩場を上り下りする。かなり下も乾きつつあり、登りの方が安心感はある。慎重にはすすんだものの、結構楽しめた。時々日が射し暑い。ただガスというほどではないものの、剣岳は相変わらず少しぼんやりしている。Ⅰ峰とⅡ峰の間が大きく切れ落ちており、不帰嶮・不帰キレットと呼ばれる難所である。たしかに垂直に切れ落ちている鎖場を通過したりと初心者や恐がりの人には厳しいコースかもしれないが、ある程度の経験者であれば、この天候ならまったく問題ない。30分ほどで7時9分不帰嶮通過。さらに10分ちょっとでⅡ峰北峰、また10分ほどで7時31分Ⅱ峰南峰に到着。Ⅱ峰が2つあるのは反則?だろ!!Ⅱ峰南峰は少し広く、展望もいいのでザック をおろしてエネルギー補給。パンをかぶりつく。ここまで来ると唐松岳はもう目の前だ、Ⅲ峰は登りの途中にあるピークのようだ。休んでいると唐松側からヘルメットを被った60代?ではないかと思われる登山者がやってきた。向こうも立ち止まり何となく話を始める。扇沢から蓮華温泉まで縦走されるとのこと。ここからはもう危険なところはないと聞いて安心する。私も天狗からのルートの状況を教えてあげる。「あの稜線が八方尾根ですね。」とか、白馬方面の花の情報とか、何となく心温まる交流ができたので、20分以上の大休止になってしまった。
Ⅱ峰南峰からは30分ほど最後のひと踏ん張りすると、8時23分唐松岳に到着。誰もいない。大展望を独り占めという感じだ。天狗山荘からだとコースタイムで4時間半。それを休憩込みで3時間38分。すごくいいペースで来た。今日は人が少なかったので、追い越しはなかったし、すれ違いも数えるほどしかなかった。そういう面もあるかな。一気に安堵感と時間に余裕ができたので、予定通り一気に八方へ下山することに決定。キウイなどを食べながら景色を満喫した。何人かの登山者があとから登ってきたが、五竜側から縦走している人か、八方から唐松だけを登っている人のようだった。私の後、何人かは天狗から追いかけてきているはずだったが、小屋の朝食を取っているとまだ来ないかなぁ。
小一時間ほど休憩し、名残惜しいが八方尾根を下ることにした。唐松山荘は記憶にあるが、調べてみると14年ぶりだ。拡張して広くなっている。八方尾根は下るのは楽だ。花も多い。ただガスが濃くなり、展望はさっぱり。登ってくる人が多い。ここまで静かな山旅だっただけにやや興ざめ感も。一方で人と挨拶することでうれしさも。。。快調に40分弱で丸山ケルン到着。ん、、うまくいくと12時20分発の栂池行きのバスに間に合うかも!その次は3時間後になるので急ごう!急にペースを上げる。それでも八方池には立ち寄りしばし休憩、ただ周囲はガスで白馬三山が水面に移るところは見られなかった。八方池より先は家族連れなど観光客もうじゃうじゃ。仕方ないとはいえ歩きづらい。マナーも何もあったもんじゃない。まぁ向こうからすれば、こっちの方がじゃまで汚い登山者なんだろうが、、、
11時13分第一ケルン到着。時間の余裕も少なかったことと観光客にうんざりだったので、休憩も取らずに、そのままリフトで降りることにした。学生時代にスキーで訪れたことを思い出す。あっという間に八方まで下山。10分ほど歩いてバスターミナルまでいき、無事12時20分のバスで栂池高原に戻った。2日目の雷雨やガスに不満はあるものの、期待していなかった花にも恵まれ、なかなか充実した山行だった。
おしまい。。。
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