紅葉の鹿島槍、赤岩尾根は登り甲斐有!
先の3連休、10月6-7日に大谷原から赤岩尾根を登り鹿島槍へ、冷池山荘で一泊し ご来光を見た上で爺ヶ岳をピストンして大谷原へ下りました。天気もよく、すばらしい山旅だったので、山行記録をアップします。紅葉はきれいなところも多々ありましたが、見頃は13-14日かな?
<コースタイム>
6日(晴時々曇)
大谷原5:58-西俣出合6:50-高千穂平8:24-冷乗越9:25-
9:35冷池山荘10:05-布引山10:45-11:17鹿島槍ヶ岳南峰
12:20-布引山12:48-13:21冷池山荘(泊)
7日(晴)
冷池山荘6:12-冷乗越6:21-6:58爺ヶ岳中峰7:20-
冷乗越7:58-高千穂平8:35-西俣出合9:42-RUN-
10:05大谷原
赤岩尾根コースは北アルプス3大バカ登り!と言われている急登。前から一度登りたいと思っていました。昨年もこの時期に計画していたのですが、吹雪で行き先変更。それだけに思いいれのようなものがありました。稜線までの標高差約1400m、そこから鹿島槍南峰まで約400m。登り返しまで考えると1900mほど登らないといけない。思ったよりは楽しく登れたとはいえ、長~い登りでした。
図はGPS Garmin Forerunner305のデータとカシミールで作成しています。
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甲武信のときとは違い、早めに仕事を抜けられたので、大谷原の駐車場には日付が変 わらないうちに到着できた。途中の道もややわかりにくいところがあるものの、カーナビ通りで、道も悪くない。星もきれいで明日の天気も期待ができる。車内で寝袋を広げてゆっくりと眠った。
予定通り6時には出発。天気は思ったよりはすっきりしない。林道をダムまで小1時間歩く。ダムのトンネルを越えて少し行くと西俣出合だ。ここからいよいよ三大急登と言われる山道が始まる。沢の音を聞きながらの整備された快適な道ではあるが、コンスタントな急登は息をつく場所が無い。先が長いのでオーバーペースにならないように行くが、それでもGPSの高度はがんがん上がっていく。印象としては階段が多い。石を数段積んだようなものから、濡れていると滑りやすい木製、スチールのしっかりしたものも2つ3つあった。花はさすがにほとんど無い。たまにリンドウなどを見かけるが、季節の終わりを感じさせるような状態だった。去年のこの時期は吹雪だったことを考えると暑いくらいだ。途中一度休憩をいれて、少し緩やかになったかな?と思ったら、1時間半ほどで高千穂平に到着。ここから北西から北側の絶壁に3つ突き出たピークを確認すると、なんと鹿島槍だ!(左から布引山、鹿島槍南峰、北峰)。意外と近そう?という感じ。元気が涌いてくる。
このあたりの紅葉はなかなかきれいだった。ナナカマド、カエデ類、サクラ系?の木か?赤、黄、緑の色合いがいい。でもやや見頃よりは早い感じ。実もナナカマドの赤い実や濃紺の実など何種類もある。パンをパクついてエネルギー補給。後から一人単独行の男性が到着。わたし仙人よりも少しあとに出発したらしい。小屋は混みそうなので日帰りをするとのこといで、荷物は軽そうだった。これ以降この男性とはいろんなところで談笑する。ここからは視界も広がり、斜面も緩やかになり、快適だった。帰路に気がついたが、高千穂平を少し過ぎたあたりからは小屋が確認できる。さして危険と も思えない鎖場を通り、稜線までたどり着くと、あっけないように冷乗越に到着した。西俣出合からコースタイム5時間のところを、約半分で来たことになる。眼前に立山・剣が並んで歓迎してくれる。このあたりからの剣は何度見てもいい。まずは小屋まで行って長休止。
小屋の登録を済ませてからアタックザックに必要なものだけを入れて鹿島槍に向かう。時折風が気になるものの、快適な稜線歩きだ。荷物も軽いので足取りも軽くなる。布引山を越えて、最後にひとがんばりすると2889m鹿島槍ヶ岳南峰に到着。
ここからの展望は最高!北には五竜、唐松、白馬三山、旭の後立山連峰主峰が続く。西には立山、剣岳、その右奥には毛勝三山。南から西には北アルプスの名峰が聳え立つ。爺ヶ岳、蓮華、針ノ木、槍ヶ岳、穂高、薬師、赤牛、水晶、野口五郎、鷲羽などなど。北東には頚城山塊。ただ妙高は雲の中。東には四阿山、浅間山。南東には八ヶ岳、富士山、南アルプス、中央アルプス。もううれしくて写真を撮りまくった。いつまでも眺めていたかったが、少し寒くなってきたのと大キジをもよおしてきたので下山を決めた。
小屋に戻ってコーヒータイム。10ん年前に後立山を縦走したときから冷池山荘は改装されてきれいになっている。小屋の前のベンチからは鹿島槍が目の前に見える。そのあと少し横になって急登の疲れを癒した。電話で予約した際は夏のシーズン程は混まないですよ。と言われていたのに、天気がよかったせいか、来るは来るはお客さんが。布団2枚に3人になり、乾燥室、テラス?などにも布団がひかれ、廊下のちょっとしたスペースまでも、、、夕食は5バッチ?仙人は早く着いていたので1回目。ただ不満が1点。仙人は予約もし、小屋にも早く到着していた。にもかかわらず場所的にはよくなかった。頭の上に低い棚があり、立つことはおろか起き上がると気をつけないと頭を打つ。おまけに出入りが非常にしにくい。これじゃぁ何のために予約したのかわからない。まぁ寝るには支障はなかったが。
朝は早立ちの人が動き出したので4時には目が覚めた。少ししてザックを廊下に出して自炊室で朝食。大混雑の食堂に比べ快適!5時半前には小屋の前のベンチでご来光を待った。後立山は東側が開けているのでご来光にはいい。空は明るくなりはじめていたが、雲が低く敷き詰められていて何ともいえない光景だ。風もあまりなく寒くも無い。徐々に空の色が変わり始め、頚城方面(妙高方面)はパープル、浅間方面は鮮やかなオレンジの空だ。5時45分を過ぎてすっかり明るくなっても日は出てこない。やや雲もあったので、今日は出ないかなぁと諦めかけたときに、まばゆい光が瞬いて 涙が出るような朝日が姿を現した。一泊した甲斐があった。鹿島槍は朝日を浴びて赤く輝いている。本当にすばらしい。
予定よりもゆっくりして6時をかなりまわって小屋を出発した。天気もよく爽やかな朝の稜線は快適だった。そのまま下りるのももったいないので、爺ヶ岳中峰まで足をのばし、北アルプスの大展望を堪能して下山した。ダムからはマラソンのトレーニングも兼ねて?ジョグで下った。大谷原まで無事戻って振り返ると、健脚者ならば十分日帰り可能なコースだとは思った。ただ、ゆっくり山を楽しむ、ご来光を期待する、体力的に楽なことなどを考えると一泊した方がいいコースだと思う。
松本で寄りたい所があったので、帰路にホリデー湯 四季の郷(500円)で汗を流して帰った。天気に恵まれて本当にいい山旅だった。
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