五色ヶ原山行記録(4)
金作谷カールごしの薬師岳は美しい!
待ってました。期待通りの快晴!3日目は標高差600m以上を登り、今回の最高峰薬師岳を目指す。空は青く、展望はすばらしく、まさに北アルプス。欲をいうとやや遠くの山が靄ってクリアではない点か。夏山だから早朝とか、夕立後以外は仕方ないかなぁ。
五色ヶ原に行ってきました はこちら
五色ヶ原山行記録(3) はこちら
ホームページ版 もよろしく
北薬師岳付近からの薬師岳、金作谷カールが美しい!左奥は槍穂の峰々
6日(月)晴れ
スゴ乗越小屋5:40-間山6:36-8:11北薬師岳8:36-9:15薬師岳10:24-薬師平11:17-12:04太郎平12:31-14:45折立
日の出を期待するもスゴ乗越小屋からはスゴの頭がじゃまになり、きれいなご来光とはいかない。ちょっと残念。それでも山際が明るくなっていくグラデーションは、晴れた日の山の大きな楽しみだ。準備をして団体さんの出発前、6時少し前に小屋を出発。
まずは間山を目指す。かわいいツマトリソウがきれいに咲いている。天気がいいので水 は多め(3.4L)に持ったが、食料が少し減ってきたのと、やっぱり天気がいいので快調にスタート。途中ライチョウの親子が歓迎してくれた。子は本当に小さくてかわいい。快調に進みつつも、登りになると暑さもあり、かなりきつかった。息が上がらないようにゆっくり一歩ずつ確実に登る。時折振り返ると、徐々に剣岳が頭を大きく出してくる。間池を過ごし、一時間ほどで間山(2585m)に着く。展望は最高!立山方面の山々の重なりがいい。今まで展望が今いちだったが、ここからは越えてきた山々が見えるので、結構歩いたもんだなんて感心する。弥陀ヶ原の平な斜面が広く見える。槍の穂先も見えてきた。正面に大きく見えるのは北薬師ではないらしく、その奥に隠れているらしい。左奥にかすかに頭が見えるのは目指す薬師岳か?
ここから北薬師岳までは遠い、地図を把握していれば心の準備ができているが、見えているピークが北薬師ではないのが遠く感じさせる。今回の山行の中で一番きついところいだ。展望はいいし 気分も最高なのだが、やっぱり登りは厳しい!昨日のように足がつりそうな気配があり少し怖い。1時間半ほど格闘してなんとか北薬師岳(2900m)にたどり着いた。正直ここまでくれば勝ったも同然!予定を上回るペースで来れたので、北薬師岳でエネルギー補給し、たっぷり休憩。北薬師を少し越えたあたりからの薬師岳はすばらしい。今回はこの景色を見るためにこのコースを選んだのだが、その甲斐はあった。金作谷カールからせり上がる姿は凛とし、カールの雪渓が残る部分と岩の部分が作る何とも言えない造形美、青い空が映え、左奥には槍・穂高の山並みが背景に添えられている。風までも爽やかで空気がうまい。カールの縁を回るようにたどると40分ほどで薬師岳(2926m)である。
山頂の薬師如来?に手を合わせて大展望を眺めながらの~んびりした。雪渓にはライ チョウの親子がいる。子供は5,6匹か?本当に小さくてかわいい。360度の展望はすばらしく、主要な山をあげると、北から時計回りにカール・北薬師の奥には歩いてきた立山からの山々が連なり、剣岳、立山が耳のように聳える。その右には後立山の五竜や鹿島槍、針ノ木や蓮華あたりの山群が、さらに東から南西には前に赤牛・水晶が堂々と連なり、奥には裏銀座の烏帽子、野口五郎の稜線が重なる。南西から南には槍・穂高のひと目でそれとわかる峻鋭な姿があり、南奥遠くは笠ヶ岳のうしろに乗鞍も見える。富山、日本海方面は靄で平野や海岸線がはっきりは見えなかった。1時間以上もすばらしい景色に眺めいった。
さすがに下りは快調で、昼ごろには太郎平についた。太郎平にはタテヤマリンドウがきれいに咲いていたのが印象的だった。この時点で、明日黒部五郎を越えて双六まで行くか、折立に下りるかすごく悩んだ。足の筋肉は大丈夫だろうか?体調的には行けなくはないとは思うものの、かなりハイペースを余儀なくされるだろう。それでも双六到着は3時前後くらいにはなるだろうから、場合によっては夕立に会う可能性も十分考えられる。未踏の区間は北ノ俣-黒部五郎間だけなので、無理せず下りる方に傾きだした。そうすると今度は今日中に下りてしまって、風呂に浸かってベッドで寝たい。。。という気になってくる。(コスト的には富山のビジネスホテルの方が山小屋より安い。) まずは小屋に入って折立からのバスの時間を調べる。3時50分発というのがあった。折立までは3時間あると十分着けるので、13時までに出れば何とかなるだろう。とうとう泊まるか下りるか悩みだした。ここで、スゴ乗越小屋からところどころで言葉を交わしていた熟年ご夫婦2組と談笑。ビールまでご馳走になってしまった。ひと組はこのまま下山、もう一組は泊まって明日下山とのこと。さらに迷う! ゆっくりすると言う意味ではホテルの方が快適かな?との判断でついに下山を決意。
太郎平から折立への道は何度か通っていることもあり、一気に下山。休憩込みで2時間15分ほどでおりた。いや~早かった、疲れた。。。特に前半の石畳は非常に歩きにくい。結局折立まで雨に降られることもなかったが、バスに乗った後、夕立に降られた。山の上だともう少し早かったかも。明日も午前中は間違いなく快晴だっただろうから、下山しち ゃったのは少し惜しかったかなぁ。。。ともあれ富山駅前のビジネスホテルで一泊したあと、翌日はくたか-上越新幹線を乗り継いで東京に戻った。
今回の山行は天候的には土曜日一ノ越山荘で一泊した方がよかっただろう。五色ヶ原までがあまりにももったいなかった。それでも三日目の快晴、大展望、3日間のコース全体の花々など十分満足の山行だった。コースとしても非常にお勧めだ。ただ思っていたよりはタフなコースだったとは思う。ダイヤモンドコースについても駆け抜けるだけではつまらないので、またの機会、お楽しみということで取っておこう。
おしまい!
| 固定リンク
コメント